〔 春の不調 その1 〕
『東本町雁木ヴィンテージ』編集担当です。
この度新たにハルニレ荘の“常連３人衆”の１人、鍼灸師の安治郎さんによる健康アドバイスコーナーの掲載を始めます。
季節の巡りによって、現れる体の不調もまた異なるといわれています。
自分でできる予防対策や健康維持のための心構えについてインタビュー、鍼治療の視点から安治郎さんが答えます。
ドカ食いも寝不足も「忙しいから今休めない」もみーんな自業自得だってわかってるんです。
わかってますが！
そこを何とか！
手軽な対処法を教えて安治郎さん！！
安治郎 手遅れですね。
編集 はい？
安治郎 もう遅いです。
編集 …
安治郎 というわけにもいかないので。なんか言わないといけないですね。
編集 ええ、ぜひ。
安治郎 …
（沈黙１０秒）
編集 今の時期は春なのにやたら寒くて冷え込んだり、翌日には急に暑くなったり。気温差に体がついていけません。
安治郎 今日は…。２０℃近くなったのか。
編集 治療院に通ってこられる方にはどんな症状が多いんですか？
安治郎 …
（沈黙６秒）
編集 安治郎さん？
安治郎 自律神経の失調ですね。多いですね。頭痛、めまい、耳鳴り。
その人の弱いところが出ますね。腰や胃腸や三半規管。
女性が圧倒的です。
編集 女性に不調を訴える人が多いのはなぜです？
安治郎 男性とは筋肉量が違いますからね。そこらへんです。
編集 筋肉量と熱量、冷えというのは関連ありますね。
安治郎 冷えがもたらす不調も多い。
編集 なるほど。女性は冷え注意、と。ほかにも不調の原因はありますか？
安治郎 やっぱね。冬用の体からね。春の体にならなければいけないんですが、うまくいかない。
冬は体温を逃がさないように血管を奥へしまっておこうとする。
暖かくなってくると、今度は血管を浮かすようにして体温を逃がすわけです。その切り替えがう
まくいかない。
編集 冬の過ごし方と春の不調には何か関連が？
安治郎 ありますよねぇ。
冬の間、適度に体を動かしておくことがいいね！
でも激しい運動はかえっていけないんですね！
編集 先生、急に声が大きくなるんですね。
安治郎 はい。
編集 冬の過ごし方の結果が春の体に出るんですね。
生活のなかで今からできることはあります？
安治郎 ま、がんばんなさいよ。
編集 先生。
安治郎 生野菜はだめです。砂糖もだめ。野菜は温かくして食べる。
編集 なぜです？
安治郎 やっぱ体を温めるのがいいんですね。
スーパー行くとキュウリ、トマト、ナスが年中あるでしょ。
ああいう夏野菜は体を冷やす。肌寒いうちはまだだめ。
編集 どんな食べ物がいいですか？
安治郎 砂糖は体を冷やすからだめ。
編集 さっき伺いました。
安治郎 ショウガや根菜類、土の下のものがいいですね。
伝統的な発酵食品がいいです。みそ、しょうゆ。
編集 塩麹が流行りましたが。
安治郎 麹いいです！
編集 ヨーグルトも発酵食品です。
安治郎 …
編集 ヨーグルトだめですか？
安治郎 お腹から下を温めるのがいいですね。睡眠は、早く寝たほうがいいのは確かです。早寝早起きがいい。
編集 入浴はどうです？
安治郎 リラックスしてもらうということですね。
編集 半身浴とか。長めに浸かって体を芯から温める？
安治郎 長すぎると必要な皮脂まで流れちゃうから、ちょっとそれ、おれは悩んでる。
いっそのこと天ぷら油に浸ればいいですよ、クフッフッフ。
編集 …
安治郎 話を戻します。
編集 どこに？
安治郎 冬というのは水です。冬に腎臓を大切にしないと、春はだめです。
編集 冬が水？
安治郎 次回またね。くわしくね。
編集 えー！
※新潟県上越市の鍼灸治療院による監修
当コーナーはおおむね月２回連載します。
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